吉成 泰恵子さん(Rターン)

吉成 泰恵子さん(30歳)

吉成さん夫婦

【 吉成さん夫婦 】

2014年横浜市からRターン *Rターン:自分の起源の土地に移住すること
家族構成:夫婦
職業:島民泊あ~みちゃ・赤土Cafeオーナー

■ まちづくり協力隊として祖母が住む沖永良部島へ

母親が沖永良部島出身なので幼い頃から島を訪れていて、いつの日かこの島で暮らせたらいいなと思っていました。
大分の大学を卒業後、関東の企業で働いていたのですが、自分が思い描いているライフスタイルの実現は都会では難しいのかなと感じていました。

そんな中、祖母が住んでいる和泊町で協力隊を募集していることを知り応募。
2014年6月から2017年5月までの3年間、和泊町まちづくり協力隊として集落活性化に向けて集落の方々とアイデアを形にしていきました。協力隊の活動は、やりがいがあり楽しかったです。島人の島を思う気持ちといざという時の集落の団結力に感動しました。

集落でのワークショップの様子

【 集落でのワークショップの様子 】

協力隊の3年間は、これからの島での生活に大きな意味がありました。
住まいは、親戚が管理していた家を少し改修して住めることになりました。

■ 協力隊任期後に「島民泊あ~みちゃ」を本格オープン

協力隊任期中の2015年5月に、移住前から考えていた土の人(地元の人)と風の人(旅人)がつながる場として「島民泊あ~みちゃ」をプレオープン。
協力隊の任期を終えて半年後の2017年11月に本格的にオープンしました。

「島民泊あ~みちゃ」の外観」

【「島民泊あ~みちゃ」の外観」】

島を訪れた方に、島のくらしに近い環境で滞在してもらいたい、地元の人達と交流してもらいたい、地元産の旬のもの味わってもらいたいという思いがあります。食材はなるべく自家菜園や近所の直売所で売っている野菜や島の魚屋さんのものを使うようにしています。

島民泊あ~みちゃ体験プログラム

これまでに遠くはフランス、ポルトガルなどの海外から国内は日本全国からお客さんがいらしてくれます。リピーターのお客さんがいらっしゃると「島民泊あ~みちゃ」を始めてよかったと思います。

■ できるだけ環境に負荷を掛けない生活をめざして

移住して、同世代を中心にいろんな方々と話すと、みなさんが求めていることや、こういうことをやったら面白いのでは!?ということが、少しずつ見えてきました。

その一つが、2017年12月にオープンしたコミュニティカフェ「赤土(あ~みちゃ)Café」です。半年掛けて壁の漆喰や壁張り、カウンター席をDIYでやりました。

赤土(あ~みちゃ)Cafe

【「赤土(あ~みちゃ)Cafe 】

「赤土(あ~みちゃ)Café」では、できるだけ環境に負荷を掛けないゼロ・ウェイストモデルを実現したいと思っています。
カフェにいらしたお客さんが、ゼロ・ウェイストに興味を持ってくれて、自分の生活にも取り入れてみようかなと思うきっかけになればと思います。

【 手作りせっけん 】

当面は、金曜日と土曜日のオープンですが、今後、徐々にオープン時間を増やし、コミュニティカフェとしてイベントも増やしていきたいです。

カフェイベント「トークセッション」の様子

【 カフェイベント「トークセッション」の様子 】

カフェで、英会話イベントをやっているのですが、島を訪れた外国人を島の人がおもてなしできるようになったらいいなあと思います。島にいながら世界を感じてもらえるようなイベントもしてみたいです。

*ゼロ・ウェイスト:出てきたゴミをどう処理するかではなくゴミを出さないという考え方

■ 自分が興味のあることを発信し続ける

去年から親戚の畑を借りることができ、自分達が食べたい野菜づくりに挑戦しています。念願だった土に近い暮らしをやっています。

自分達で育てた採れたて野菜

【 自分達で育てた採れたて野菜 】

移住して変わったことの一つは、都会に住んでいた頃は、仕事を何時までに終わらせなくてはいけないという時間に追われている感じの生活でしたが、島に移住してからは、目標、やりたいことに対して丁寧にリラックスした感じで取り組めます。

もう一つは、会いたいと思っていた人に会えていることです。たまたまタイミングがよかったのかもしれませんが・・・。
離島で疎遠になるかと思っていましたが、自分の興味があることを発信すると人と人とのつながりを実感できます。

■ 自分ができることを見つける

移住するということは、移住地をリスペクトすることなのかなと思います。
移住してきて、地域コミュニティの中で気になる人間関係や、なんでこんなことしなければならないのかな?とたまに思いますが、まずはお互いを理解し、理解した上で自分ができることを見つけることだと思います。地域を理解する姿勢を見れば、地域の人は歩み寄ってきてくれます。
そのやり取りの繰り返しで理解と信頼が深まっていくのだと思います。

地元集落で100歳のお祝いの様子

【 地元集落で100歳のお祝いの様子 】

 

2016年から始めた「おきのえらぶ的LOHASなお祭り“あしきぶふぇすた”」で、人のつながりが毎年広がっているのを目の当たりにして、やりたいことを掲げ、この指止まれ的に仲間を募れば民間レベルでもやれることを実感しました。
何よりも、自分たちでゼロから作り上げる楽しさがあります。

あしきぶふぇすたチラシ

■ 深く根を張る

移住4年目となり、今まで駆け抜けてきた感じです。やっと落ち着いてきて、ここで視点を先に持っていき、島でやれること、したいことをもう一度考え、どうやって実現していくか、新たな組み立てを考えていきたいと思っているところです。

これまでの3年間はインプットの時期と決めていたので、いろんな経験をしました。木に例えると根を横に広げていく感じでした。
今年からは、根を深く張り、自分がやりたい分野を深堀していこうと思います。
不安な部分もありますが、沖永良部島に住めることがうれしいです。

吉成泰恵子さん

【吉成泰恵子さん】

移住したばかりの頃は、協力隊ということもあり頑張ってやらなきゃという気持ちが強くありました。最近は、肩の力が抜けてきて、いろんな仲間に頼ったり、他の人のアイデアを聞いたりすると島でできることの幅が広がってきました。脱力して自然体でいられるのがありがたいですね。


これから民泊とカフェをベースにして、島の良さ、島ならではの知恵を活かしながら持続可能な生活とビジネスを紡いでいける企画、仕掛けができたらいいなと思っています。

あ~みちゃ赤土cafeときどき民泊HP

※記事は2018年1月取材のものです。

 

2018/04/27