島の仕事レポート

沖永良部酒造株式会社 徳田 英輔さん

2017/06/28

沖永良部酒造株式会社 徳田 英輔さん

沖永良部酒造は、昭和44年7月に島内の蔵元6社(現在は4社)で設立された酒類共同瓶詰販売会社です。

「小さな島でお互い競争するのではなく、共同瓶詰会社をつくってはどうか」と大島税務署からアドバイスがあり、島内の蔵元6社で相談して共同会社を設立。

沖永良部酒造 徳田さん

沖永良部酒造 徳田 英輔さん

 

現在販売している銘柄は、白ゆり、えらぶ、稲乃露(いねのつゆ)、花恋慕(はなれんぼ)、はなとりの5銘柄に、限定品のめんしょり、まぁさん、めやらびの3銘柄を加えて8銘柄です。
徳田酒造の4代目で沖永良部酒造取締役の徳田 英輔(とくだ えいすけ)さんにお話を伺いました。

足場を固めるためにもまず地元でシェア確保

東京農業大学の醸造科卒業後、東京で働いていたのですが、家業に入るために平成9年に島に帰ってきました。
私が大学生のころまで、島で飲まれている焼酎のほとんどが島内産でしたが、帰ってきた当時、普通に島外の焼酎が飲まれている状況に危機感を持ちました。
父からも状況は聞いていましたが、ここまでとは想像していませんでした。

特に飲まれていたのが、焼酎ブームに拍車をかける大きなきっかけとなる減圧蒸留焼酎でした。
しかし、当時島には、減圧蒸留焼酎がありませんでした。

減圧蒸留は、使用する水量が従来の3倍位かかるため、導入を躊躇していましたが、ニーズに合った焼酎を作ろうと、平成13年に減圧蒸留器を導入しました。
減圧蒸留で作られた第1号が「はなとり」です。

沖永良部酒造 瓶詰めの様子

沖永良部酒造 瓶詰めの様子

また、町の商工会青年部の飲み会で、「島産焼酎を盛り上げよう」という話が挙がり、平成20年、商工会青年部と一緒に限定品「めんしょり」を作りました。
焼酎造りの体験をという企画だったのですが、黒糖焼酎の重要な原料であるさとうきびの収穫から始めました。

いろいろ大変でしたが楽しかったのを懐かしく思い出します。
足場を固めるためにも地元でシェア確保を目指した時期です。

奄美黒糖焼酎めんしょり

和泊町商工会めんしょり~黒糖焼酎作りプロジェクト~

販路開拓をやるとやるべくことが見えてくる

消費者の酒離れがすすみ、売り上げが落ち込む中、悩みながら新しいことにチャレンジしています。
そのひとつが、平成25年から行っている代々木公園での「九州観光物産フェア」への出店です。

鹿児島県酒造組合奄美支部主催で、黒糖焼酎を知ってもらうきっかけにと、出店希望組合員の黒糖酒を1杯200円で販売しています。

九州物産フェアの様子

九州観光物産フェアでの出店

場所柄、若者や女性のお客さんも多く、リピーターの方もいらっしゃいます。
今年も10/8~10に開催され出店しました。

九州観光物産フェアでの出店

九州観光物産フェアでの出店

また、新潟、横浜、東京などのデパートでの試飲販売を行っています。

今年は、新潟伊勢丹、横浜そごう、池袋東武、町田小田急で販売させていただきました。

さらには、東京、大阪の問屋さんでも試飲会を行っています。
試飲会にいらっしゃった小売店さんから気に入った銘柄を試飲用に送ってほしいという連絡をいただくこともあります。

ここ10年位、関西エリアの落ち込んでいるのですが、一方で県内の問屋さんとの取引が増えてきました。
県内の問屋さんから全国へ黒糖焼酎が出荷されています。

東北、北陸への販路も開拓しています。新潟の反応がいいですね。
新潟と言えば日本酒というイメージがありどうかと思ったのですが、やってみないとわからないものです。

海外の販路開拓にも挑戦

平成25年には、黒糖焼酎の欧州市場への販路拡大を目的した「JAPANブランド育成支援事業」の一環で「奄美の黒糖焼酎と食文化」へ出展し、ドイツでのPRに参加しました。
ドイツでは、アルコール度数の高い焼酎白ゆり40度が好まれ評価を受けました。これをきっかけに、黒糖焼酎というジャンルを知ってもらいたいです。

翌年は、奄美の黒糖焼酎の夕べ2014、バーテンダーが集まるイベントへの参加、デュッセルドルフでの商談会、展示会に参加しました。
ドイツを足がかりにして、ヨーロッパ各国へ黒糖焼酎が拡がることを願っています。

幸い、ドイツで販路ができ、デュッセルドルフでは、こんなお店にうちの焼酎をおいてもらえたらなと思うお店においてもらえるようになりました。
販売員がわが社の代表銘柄である「稲乃露」の前掛けをして頑張っています。

今後やりたいこと

平成27年から全日空の国際線で、稲乃露の長期貯蔵熟成25度の4合瓶を8月、9月の2カ月間販売していただいています。
お土産にもらったお客様からお問合せもあります。

しかし、全日空国際線限定品のために当社では販売ができず、お問合せのお客様には限定品の25度ではなく30度の一升瓶を買っていただいています。
国際線でも稲乃露の長期貯蔵熟成のような新しい商品を出したいですね。

沖永良部酒造代表銘柄 稲乃露

沖永良部酒造代表銘柄 稲乃露

今後は、国内外問わず販路開拓へも挑戦していきます。
ドイツでわが社の焼酎を扱っているお店のフォローもしたいです。そのために今でもインポーターさんとメールでやり取りをしています。

そして地元に目を向けて、今年40年ぶりに米作りを復活させた後蘭字と連携して、長年の願いだった島産のお米でお酒つくりを是非やってみたいです。

沖永良部酒造サイトリンク

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